錠前のL字プレートの鏡面磨き


鏡面仕上げ前と後の写真

さて、今回ご紹介させて頂く作業例は、錠前のL字プレートの鏡面加工です。

 

お家をご購入されたお客様から鍵交換のご依頼を頂いた時に、

「鍵穴の交換と一緒にプレートも綺麗にしたいので、これも取り替えてください」

とご依頼をいただきました。

 

しかし、こちらのお家に使われている錠前は、美和ロック社のLDSPと言う形式で、廃番商品となっているため、新しいプレートを取り寄せることは出来ませんでした。

そのため、交換ではなく、今付いているプレートを磨き、綺麗にすることにしました。

磨く前の写真

以下の3枚の写真は、磨く前のものです。お客様から

「プレートが錆だらけで見栄えが悪いのよ。鍵交換と一緒にこれも何とかならないかしら」

とお電話を頂いたのですが、現場に行ってみると確かに塗装が剥げてサビが生え、ボロボロになっていました。

磨く前の写真
作業前の錠前の写真です
作業前の段付きLフロント
塗装が剥げてサビが出ている
取り外した段付きLフロント
作業のために取り外した部品

こちらのL字プレート、正しい名称を段付きLフロントと言います。(段の付いていないものはLフロントと呼ばれます)

 

この段付きLフロントは元々はゴールドの塗色がされていました。

 

個人的な感想ですが、ゴールドは新品のうちは確かに美しいのですが、長いこと使っていると、風雨の影響で、徐々に塗装が剥げ、サビが出たりします。

 

対して、シルバーの段付きLフロントは、ステンレスの地の色で、塗装などもされていないため、塗装が剥げることは当然ありません。

長く風雨に曝されることで、軽いサビが出てくることはあるのですが、多くの場合磨くとすぐにサビが落ちます。

そのため、雨風が当たる場所に玄関がある場合は、ゴールド色ではなく、一般的にシルバーと呼ばれるステンレス色が良いと思います。

 

さて話が少し横道に逸れましたが、このお家に付いている段付きLフロントはステンレス製で、そのステンレスの上にゴールドの塗装がされているタイプのものでしたので、今回は剥げたゴールドの塗装を落とし、ステンレスの地の色にすることにしました。

 

さらに、そのステンレスの地に、ひと加工施すと鏡面になるので、今回はそこまですることになりました。

 

実際に磨いていきます

こうして、お客様に現在の錠前(美和ロック LDSP)は廃盤品であること、雨風の当たるところなので、磨いて剥げた塗装を落とした後、再度ゴールドに塗装するよりも、ステンレスの地の色の方が、もし将来軽いサビが浮いてきても、軽く磨けば落とせるので、長く美しさを保てることなどを説明させて頂いたところ、お任せしますと言っていただきましたので、磨きに入ることにしました。

 

まずは剥げ剥げの塗装を落とします

まず始めにディスクグラインダーに、塗装落とし用のディスクを付けて、塗装を剥がしていきます。

 

 

 

実は、ゴールド塗装と言っても、ただ単にステンレスの板にゴールドの塗色がされているだけではありません。

 

実際にはステンレスの板の上に銅の色のような下地を塗り、その上にゴールドの塗色をし、その上に塗装の保護と艶出しのため、クリアー塗装が施されていて、塗装の層は厚くなっています。

 

そのため、なかなか古い塗装は落ちません。

 

上の写真は、塗装を剥がしている途中のものですが、ステンレスの銀色が出てきている部分と、下地の銅色の部分と、金色の塗装が残っている部分があるのがお分かりいただけますでしょうか。

 

とにかく塗装の層が厚くて、形が平らではないことも手伝って、大変な作業でした。

 

 

塗装の剥ぎ終わり

こうして、ようやく塗装を剥いだ後の写真が下の物です。

 

 

参考までに、塗装を剥がした後、錠前で使われるステンレス製品に一般的に施されているヘアーライン加工をしてみました。

特に一般的にシリンダーと呼ばれる鍵穴部分の多くには、このヘアーライン仕上げがされています。

 

これはこれで、メーカーの出荷段階の状態と同じイメージで良いと思いましたが、今回はここからさらにひと手間かけて、鏡面仕上げをして輝かせる事にします。

 

実はこの鏡面仕上げをするのが自分は大好きなのです。

 

ところで、この塗装はがし用のディスクは初めて使ったのですが、ディスクグラインダーがはじかれて走った瞬間、指に当たったのですが、その一瞬のうちに指の皮がごっそり剥ぎ取られました・・・

 

ひぇー。

 

普通の削り用のディスクだと、指に当たっても、その部分がちょっと焼けて削れるだけなのですが、この塗装はがし用のやつは、指に当たった一瞬に皮膚に食いつきごっそりとその部分を持って行ってしまいます。

 

今更ながら、この作業をするときは、作業用の厚手の革手袋の着用が必要だと感じました。

 

いよいよ鏡面仕上げに

 

さて、ここからはいよいよ鏡面仕上げに入っていきます。

 

ディスクも塗装はがし用の粗いものから、徐々に細かいものに変えていきます。

 

 

小キズを落とす専用ディスク
ディスクを小キズを落とすための物に交換します。

 

少しずつ細目のものに変えていき、小キズをどんどんととっていくイメージです。

 

 

作業中の段付きLフロント
小キズを落としている途中の段付きLフロント

 

小傷が消えてくに従って、どんどんと光が反射していくようになってきます。

 

上の写真はまだ途中のものですが、塗装を落としたあとの段階に比べると、少し光るようになってきているのがお分かりになられるのではないでしょうか。

 

そして小キズが消えてきたらいよいよ最終段階に入ります。

バフ掛けをして鏡面に仕上げ

小キズを落とすディスクを使ったり、耐水ペーパーを使ったりして小キズをとったら、いよいよバフ掛けの段階に進みます。

 

ここまでは結構しんどかったり、先が見えず苦しかったりしますが、ここからは一気に楽しくなります。

 

 

バフ掛け用のフェルトディスク
今回バフ掛けに使ったフェルトディスク

 

ディスクをバフ掛け用の物に替えて、研磨剤をつけて一気に磨き上げます。

 

バフがかかった場所がどんどんと輝き始め、光を反射していくのでとても楽しくなります。

これまでの苦労が一気に報われる瞬間です。

何となく達成感を味わいながら作業が出来ると言った感じでしょうか。

 

この瞬間がたまりません。

 

完成後の写真

鏡面仕上げ後の段付きLフロントの正面写真
バフ掛けをし、鏡面になった段付きLフロント

夏の暑い日差しがバフ掛けをした段付きLフロントに照りつけます。

 

ここまで来るとかなりの達成感があります。

 

鏡面加工後の段付きLフロント(側面)
側面の写真。この部分が一番目に付きます。

 

この面は、ドアを閉めたあとも露出していて一番目に付く場所なので、特に念入りに磨きました。

 

 

鏡面仕上げをした段付きLフロントと交換した鍵穴を組み込んだ完成後の写真
完成後の写真

 

そして最後に、鏡面に仕上げた段付きLフロントを錠前に組み込んで完成。

 

鍵穴は、防犯性能も優れ、使い勝手の良いKABA社のカバエースに交換いたしました。

やっと完成です!!

 

しかしながら、せっかくの完成写真を取る段階になって、急に雲が出てきて、暗い写真しか撮れませんでした・・・

残念。

 

段付きLフロントの鏡面仕上げの金額

さて、今回ご紹介をいたしました、段付きLフロントの鏡面仕上げの金額ですが、現在の状況によりますが、鍵交換と一緒にご注文を頂いた場合、鍵交換の料金+作業料金5000円~6000円です。(税別)

 

鍵交換の商品と料金については、鍵交換のページをご覧下さい。

 

また、段付きLフロントの鏡面仕上げ単体でのご依頼の場合の金額は、出張料金などを含めた総額で、税別10000円前後となります。

 

鏡面仕上げの作業時間は1~2時間ほど掛かります。

作業の際はディスクグラインダーなどの電動工具を使いますので、日中の時間帯でしか作業が出来ませんので、ご依頼の際はご注意ください。

 

ここでご紹介をした段付きLフロント以外にも、バフ掛けのご依頼は承っておりますので、どうぞお気軽にご相談下さい。

 

ただし、高価な金属製品などはお受け出来ない場合もございますので、悪しからずご了承ください。

 

福岡の便利屋、くらしのお助け隊の電話番号